2003年11月30日
テクノメディカ(6678)
事業内容
検体検査に主軸をおく、医療機器メーカーです。装置の生産は他社に委託しています。
事業別売上高(2003年3月期決算)
| 売上高[百万円] | |
|---|---|
| 採血管準備装置 | 2,082 |
| 検体検査装置 | 279 |
| 消耗品等 | 1,626 |
| その他 | 18 |
採血管準備装置
同社が市場を創設したリーディング・カンパニーです。採血管に自動的にラベリングし、看護婦の負担やミスを減らす装置を販売しています。現在市場シェア90%。前期末時点の販売総数は756台。前期の販売台数は160台。
採血管準備装置の価格が1000万円以上と高いことから、同社は病床数200以上の大規模一般病院をメイン・ターゲットにしています。大規模一般病院の数は全国に2200。作業の自動化の流れは変わらないでしょうから、潜在市場のほぼ100%がいずれ採血管準備装置を導入するものと考えられます。将来的にシェアが70%程度に低下することを見込むと、この分野での同社の扱い台数は1500台程度。 150台ペースだと新規顧客は4年程度で枯渇する計算になります。
この装置の法廷耐用年数は5年ですが、実際の買い替えはもう少し後ろ倒しになるようです。仮に8年と見積もると、 1500÷8=187台ですから、最終的には前期より多少高い売上程度に落ち着くことになります。
このような見通しから、同社は大規模一般病院から、中小病院や検査機関向けに小型機器の販売を始めています。
検体検査装置
血液の検査装置が主な製品です。装置自体の売上高は低いですが、消耗品は意外と売上に貢献しているようです。
消耗品等
採血管準備装置の消耗品がおよそ50%、その他の消耗品で50%という内訳になっているようです。検体検査装置の消耗品が意外と多いことがわかりますが、検体検査装置については主力事業ではないためか、あまり詳細にデータが載っていないため、詳しくは不明です。
その他
農業関連の検査装置を販売しています。まだ収益の柱に育っていません。
業績
| 単位[百万円] | 02.03 | 03.03 |
|---|---|---|
| 営業収入 | 3,073 | 3,811 |
| 税引前営業CF | 349 | 889 |
| 営業CF | 120 | 416 |
| 事業投資 | 9 | 5 |
| (うち新規投資) | 0 | 0 |
| (うち維持投資) | 9 | 5 |
| FCF | 111 | 411 |
| 修正値 | 200 | -160 |
| 修正税引前営業CF | 549 | 729 |
| 修正営業CF | 275 | 365 |
| 修正FCF | 266 | 360 |
指標
収益性
| 単位[%] | 02.03 | 03.03 |
|---|---|---|
| 営業収入営業CF利益率 | 8.9 | 9.6 |
| 総資産営業CF利益率 | 8.5 | 9.9 |
| 株主資本営業CF利益率 | 26.1 | 24.9 |
| 固定棚卸資産営業CF利益率 | 24.9 | 35.5 |
| 営業収入FCF利益率 | 8.6 | 9.4 |
| 総資産FCF利益率 | 8.2 | 9.8 |
| 株主資本FCF利益率 | 25.3 | 24.5 |
| 固定棚卸資産FCF利益率 | 24.1 | 35.0 |
| 単位[%] | 02.03 | 03.03 |
|---|---|---|
| 売上高総利益率 | 54.9 | 55.2 |
| 売上高営業利益率 | 19.8 | 20.2 |
| 売上高経常利益率 | 19.3 | 19.8 |
| 売上高税引前利益率 | 16.4 | 20.1 |
| 売上高純利益率 | 8.8 | 11.1 |
効率性
| 単位[ヶ月] | 02.03 | 03.03 |
|---|---|---|
| 総資産回転期間 | 12.7 | 11.6 |
| 売上債権回転期間 | 5.6 | 5.1 |
| 棚卸資産回転期間 | 1.2 | 0.7 |
| 固定資産回転期間 | 3.1 | 2.5 |
健全性
| 単位[%] | 02.03 | 03.03 |
|---|---|---|
| 株主資本比率 | 32.4 | 39.8 |
| 有利子負債比率 | 83.2 | 54.1 |
| 固定比率 | 76.4 | 54.0 |
| 流動比率 | 177.0 | 195.5 |
| 当座比率 | 155.2 | 179.5 |
成長性(4年単純平均)
| 売上高成長率 | 14.6% |
|---|---|
| 経常利益成長率 | 48.3% |
割安性(株価954,000円)
| PCFR | 33.0倍 |
|---|---|
| PFCFR | 33.4倍 |
| PER | 27.1倍 |
| PSR | 3.00倍 |
| PBR | 8.20倍 |
| PER×PBR | 222.5倍 |
| 配当利回り | 0.1% |
| 配当性向 | 3.1% |
| 純流動資産 | 6.8億円 |
| 時価総額 | 120.2億円 |
※営業CF、FCFには修正値を使用しています。
評価
| 収益性 | ★★★★☆ |
|---|---|
| 効率性 | ★★★☆☆ |
| 健全性 | ★★★☆☆ |
| 成長性 | ★★★☆☆ |
| 安定性 | ★★★☆☆ |
企業価値
| FCF | 350百万円 |
|---|---|
| 成長率予測 | 5年間20%、以降0% |
| 還元率 | 2% |
| 純流動資産 | 6.8億円 |
| 5年 | [10年] | |
|---|---|---|
| 将来FCF[百万円] | 2,925 | 6,643 |
| 企業価値[百万円] | 3,601 | 7,319 |
| 時価総額比[倍] | 0.30 | 0.61 |
| 理論株価[円] | 285,826 | 580,908 |
投資判断
自ら市場を切り開いたリーディング・カンパニー、株価は高い
自ら採血管準備装置という市場を切り開き、圧倒的なシェアを誇っているカテゴリ・リーダーです。装置だけではなく、消耗品の需要も継続的にある市場で、非常に有望な企業です。
リーディング・カンパニー、シェアトップ、利益率の高い消耗品からの継続的な売上…。どれも大好きな言葉です。残念なのは、今みえているパイの拡大余地がそれほど大きくなさそうだという点です。拡大余地を広げるためには、どれだけ中小病院に食い込めるかがポイントですね。あとは海外に展開できるかどうか、でしょうか。
財務的に気になるのは売上高売掛金率が高水準なこと。装置の引渡しに時間が掛かるということなのでしょうか。その他の指標はかなり良いペースで良化しています。
今期、物流センターに大きな投資をするようですが、それ以外はファブレスということもあり、非常に維持投資が少なく済んでいます。キャッシュフローとしては売掛金の回収が遅いことだけがネックで、それ以外はとても良い状況です。
企業はとても気に入っているのですが、残念ながら株価は高い水準にあります。こういった企業にPER5倍、10倍といった水準で投資できると、 5年は安心して寝ていられるのですが…。